不動産業者によって査定額のバラツキが大きい—— 相場の目安がよく分からない—— 不動産一括査定でよくある悩みですが、ポイントを知ると誰でも迷いや悩みが解けていくようになります。
理由その壱

査定を行う担当者の不動産取引経験が少ない
査定を行う担当者の不動産取引経験が少ない場合、建物状況の聞き取り不足やエリア周辺の需要者の要望についての相場観があまりつかめていない場合があります。例えば、家の間取りや居室面積のバランス・駐車の動線・リフォームの履歴・エリア内の需要者の土地及び建物の許容範囲度・どの程度の予算の希望者が多いのか、小学校までの徒歩ルートの環境状況などおよそ大事な聞き取りがほとんど無い場合又は不動産取引経験が少ない担当者の場合だと、正確な相場の算出はかなり難しくなります。

空き家の取引件数が減少してきている地方エリアになると、ベテランでも需要者の要望をつかむことはなかなか難しくなってきています。
理由その弐

査定書が、実際には不動産査定専門会社のシステムを利用して作成されている
不動産業界にも効率化の波が押し寄せています。あなたが不動産業者に依頼した査定書が、実際には不動産査定専門会社のシステムを利用して作成されているケースが今や普通に行われています。
5、6年前までは不動産業者内でオリジナルの査定書を数時間~半日程度かけて作成していたものが、今では、早いと5分遅くとも30分もあれば査定書がパパッ!と完成します。用途地域や建築制限等の情報を入力すると査定金額がパッと出るので簡単です。私はそのシステムを利用しませんでしたが、査定依頼物件周辺のおおよそのなんらかの?(※利用者している不動産業者も、仕組みはよく分からないけどシステムを利用しているという会社が実際は多いと思います)坪単価を基にして用途地域や道路幅員等から算出されるようです。デメリットは、システムから算出された査定額が実際の相場の価格帯からあきらかにずれている時です。査定している担当者の相場観が弱い場合、それがそのまま補正されない状態で依頼者に提示されてしまいます。
理由その参

建物の解体費が査定額に影響
建物の築年数がかなり経過している場合や現状等から建物の利用は難しそうな場合、大概は売地としての査定となりますが、このケースも査定額にバラツキが生じる場合があります。この様なケースの場合、建物の解体費が査定額に影響しますが、一般的な建物解体費相場の1.5倍又は2倍程度で解体費を予測して査定してくる不動産業者もあります。不思議に思って問い合わせてみると「アスベストの可能性があった際の事を考えて金額を設定しています」等と答えます。依頼者は、いかにもお客様の事を考えて親切な査定をする不動産業者と思う方が多いようですが、このパターンには気を付けた方がいいです。

わりとよく有るパターンなので気をつけましょう。
仕事上付き合いのある慣れた解体業者であれば、建築された年月日や外観(この場合グーグルマップでも可)からでもおおよその解体費の検討はつけてきます(例えば、「もし仮に一部アスベストの箇所があってもおおよそこの位の金額かな・・もしそれ以上かかってもこのくらい」といった感じです)。1.5倍や2倍程度の予測がでてきたときは、担当者の見積り方法が甘い又は解体業者から不動産業者へのバックマージン分の確保と疑うことも必要です。(要は、依頼者が建物解体をする際、バックマージン分の金額が解体費にプラスされてしまうパターン)。

このように、もし仮に目的物件が古家付きの場合、依頼者は「解体費はどの程度でしょうか?」と聞いてみた結果を比較するのも不動産業者選定の際の材料としてもよろしいと思います。このパターンは例えば家財撤去費等でも同様に行われている場合がございます。
理由その四

塩漬け(最近では’干す’とも呼ばれるようです)
不動産営業マンの中には、自社単独で物件を取り扱い年数をかけて徐々に値段を下げる((業界では塩漬け(最近では’干す’とも呼ばれるようです)と呼んでいます))方法をなぜか分かりませんが好む者もいます。多分、その営業マンの得意パターンなのでしょう。仲介の場合、不動産業者に大きなリスクはほとんどありません。数年間塩漬けして最終的に安くても成約できれば御の字と考えている不動産業者もあります。

この様なケースはやっかいです。
不動産査定を行う業者の中には、最終的に自分が値付けしたい価格に合わせる為、逆算した坪単価で査定額を調整するという技?を使う業者もあります。ただ物件を取り扱う為だけに。このような方法で値付けされた場合、たいがい「スタートの売出価格は高めに設定しましょう」「高めにして様子を見ましょう」といった様な話をされます。普通、査定依頼者は高く売りたい方が多いので、このパターンにのる依頼者は多くいらっしゃいます。そして、たいがい半年・1年・数年後も売れ残っているのがこのパターンです。依頼後に売出状況を確認しても「反響はあります」や「案内予定があります」等と言われ期待しますが、結局売れません。このようなケースになると、もはや査定(売却できそうな価格の算出)ではなくなります。実際の相場とは大きくかけ離れた数字が出てきます。
まとめ
今回は、「不動産一括査定の査定額の大きなバラツキの主な4つの理由」についてお伝えしました。上記のほかにも、査定書に周辺の売出中の物件資料が添付されている場合も要注意です。このような資料は売出中の価格であって成約価格ではありません。参考程度に添付するのであれば、物件の売出開始日時や値下げされた物件かどうか等の情報がせめて必要です。常日頃、取引相場や情報を意識している営業マンであれば分かります。
また、WEB上のグーグルマップのみで外観確認を終える不動産業者も増加といいますかほとんどかもしれませんが、査定する担当者が、現地で周辺に十分配慮しながら一瞬でも実際に車中から見てきたかどうかも影響します。一瞬でも見ればプラスポイント・マイナスポイントを経験上、直感で瞬間的に感じるといいますか判断できます。これらの場合も、査定額が大きく変わる理由となります。

査定額の大きなバラツキの理由を知ることはとても大事ですが、「一括査定後の査定内容の比較・検討方法」についてはさらに重要です。 以下の記事では「誰もが悩む不動産一括査定 簡単 比較方法3ステップ」についてお伝えしているので、こちらの記事もぜひ併せて読んでみてください。

